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HubSpotで採用プロセスを管理する — チケット×コンタクトのシンプル設計

2026年04月09日更新 2026年04月09日初出)|執筆者:西岡草実(Soma Nishioka)
HubSpot CRM
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注意

この記事は、2026年3月17日配信のsoma24ニュースレター Vol.40で公開した内容をもとに、ブログ向けに加筆・再編集したものです。

こんにちは、西岡です。今回は、HubSpotを使った採用プロセスの管理方法についてお話しします。

専用ツールなしでも、採用管理はできる

採用管理ツール(ATS)って、ちゃんとしたものを入れようとすると結構な費用がかかりますよね。年間で数十名を採用するような規模であれば投資に見合いますが、年に数名〜十数名の採用であれば正直オーバースペックです。

そこで提案したいのが、HubSpotのコンタクトとチケットを使った採用プロセスの管理です。Starterプランでも十分に運用できる設計なので、すでにHubSpotを利用中の企業であれば追加コストなしで始められます。

なぜ「チケット」なのか

HubSpotにはいろんなオブジェクトが存在する中で、なぜ「チケット」なのか。これはStarterでの利用を想定したことが影響しています。

現状、Starterプランでパイプラインステージ移動後の自動化アクション(タスク作成やレコード編集)を使えるのが「取引」と「チケット」です。多くのHubSpotユーザーが使っている「取引」のパイプラインを採用プロセスで埋めてしまうのは勿体無い、というのが理由です。

これがProfessional以上であれば、オブジェクトライブラリーからあまり活用予定のない「掲載情報」の名前を変えて、高度なワークフローを使いつつ……といった運用にしたと思います。

オブジェクト設計:コンタクト+チケット

この運用では2つのオブジェクトを使います。

コンタクト = 候補者

コンタクトには候補者自身の情報を持たせます。問い合わせフォームでの基本情報の取得に、どこから応募をしてきたかなどです。コンタクトには「人」の情報だけを持たせて、選考プロセスに関する情報はすべてチケット側に持たせます。

プロパティー説明
候補者属性氏名、メール、電話番号など標準プロパティー+カスタム
応募経路自社サイト、採用媒体、リファラルなど
希望職種候補者が希望するポジション

チケット = 応募・選考プロセス

チケットには選考にまつわる情報をすべて集約します。チケットのパイプラインで選考ステージを管理し、ステージを移動するごとに必須項目を担当者が入力していく形になります。

面談記録などはプロパティーとして保存するか、メモ・ミーティングのログを使うかは各社のご判断によるところでしょう。連携されたミーティングの録画からスマートプロパティーを利用して情報を取ってくる方法もあります。

プロパティー説明
応募求人名どのポジションへの応募か
選考ステージ書類選考 → 一次面接 → 二次面接 → 最終面接 → 内定 → 入社 / 不採用 / 辞退
面談記録・評価・結果各面接での評価や所感
不採用理由 / 辞退理由終了時の理由を記録(改善分析に活用)
入社予定日内定承諾後の入社日

取得経路と自動化

HubSpotフォーム経由の応募

採用応募フォームをHubSpotで作成し、フォーム送信をトリガーにしたシンプルなワークフローを組みます。

  1. 候補者がフォームを送信 → コンタクトが作成
  2. ワークフローのレコード作成アクションでチケットを自動作成
  3. 作成されたチケットは送信元のコンタクトに自動で関連付け

ワークフローでチケットを作る際に、フォームの回答内容(希望職種など)をチケットのプロパティーにマッピングしておけば、手作業での転記も不要です。チケット名にコンタクトプロパティーの値を持たせて、「名前_職種名」のようなカスタマイズもレコード作成アクションなら可能です。

ワークフローでチケットを自動作成する設定画面

このフォーム経由でのやり方(コンタクトに1つ、あるいは複数チケットが紐づく形)であれば、一度応募してきてお見送りした・タイミングが合わなかった場合でも、チケット側に情報が蓄積されていきます。半年・1年後にまた申し込みがあっても前回の情報をもとに採用プロセスに進むことができます。

再応募でなくても、採用プロセスを進む中で別の職種が良さそうとなった時も、新たにチケットを作成して情報を転記し、過去のチケットには変更した理由を記載してクローズすることもできます。

コンタクトに複数チケットが紐づいた状態のイメージ

別媒体経由の応募

外部の採用媒体経由の場合は、手動でコンタクトを作成(または既存コンタクトを検索)し、チケットを手動作成して関連付けます。チケットの作成自体は数クリックで終わるので、大きな負担にはならないはずです。

自動化したい場合は共有アドレス(recruit@〜)をHubSpotの受信トレイに接続するやり方もあります。もしかすると、こちらの方が合う企業が多いかもしれません。

パイプラインの自動化

取引とチケットはStarterでもパイプラインのアクション自動化が使えます。ステージに進んだら次のタスクを作成、別メンバーに通知、レコードを編集——さらにAIアクションも使えます(今回調べていて知りました)。

なので、たとえばフォーム申し込み→チケット作成で最初のステージに作られた段階で、候補者が出したXやサイトURLの情報をデータエージェントを使って自動で調査する、といったこともできるかもしれません。今回は検証していませんが。

その他、自動化でレコードの編集が使えるので、各ステージに遷移した日付を記録しておけば、採用プロセスの期間と承諾率などに関するレポートを今後作成することもできます。

チケットパイプラインの自動化アクション設定画面
注意

チケットのステージのアクション追加画面でなぜか横にスライドできず、後半のアクションを追加するために画面を縮小したり、大きなモニターで編集する羽目になりました。取引は横スライドできるのに……どうにかしてほしいところです。

ステージ移動時の必須プロパティー

ステージを移動させる時に必ず入力してほしい項目(入社予定日、辞退理由など)は、該当ステージ横の「条件付きステータスのプロパティー」で管理します。ここで入力してほしいプロパティーを追加・必須選択することで、情報の抜け漏れを防げます。

ステージ移動時の条件付きステータスのプロパティー設定画面

レポートは外で用意

Starterプランの問題は、カスタムレポートが作成できないことです。そこで、必要な情報(日付、ステージ、結果)をプロパティーに確実に残し、それを外部のダッシュボードで出力する必要があります。

可能であれば、Claudeの連携コネクターを使ってダッシュボードを作ってもらうのもいいかもしれません。完全ダミーデータですが、下記のようなものを作れたりします(複雑なことは言わずダッシュボードを作って、とだけ命令しました)。Enterpriseでしか使えないサンキーチャートも、Claudeなら気にせず利用可能です。

Claudeで作成した採用プロセスダッシュボードのサンプル

執筆後記

今回はふと、企業さんの採用ページにHubSpotフォームを使っているのを見かけたので、HubSpotで採用プロセスを管理するとき自分ならどうするかなーというのを考えながら書きました。Professional以上であれば、もっとカスタマイズしてできることも増えますが、Starterの時点でもレポート以外は比較的やれること多いな?と気づけたのはいい機会でした。

今回の取引・チケットのステージ移動時の自動化アクションの豊富さを見るに、Starterであれば問い合わせから取引を自動作成させてステータス管理なども取引側で早めに行った方が、自動化も使えて便利なのでは?とも思いました。

……実際、どうなんでしょうね。思わぬところに伏兵が潜んでたりするんですかね。

採用フローに合わせたHubSpot設計についてご相談があれば、お気軽にお問い合わせください。

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西岡 草実

執筆者

西岡 草実(Soma Nishioka)

HubSpot Solutions Provider

アユダンテ株式会社でSEO/コンテンツ制作、株式会社100でHubSpotコンサルタントを経験。現在はsoma24として、企業規模を問わずHubSpotの成果最大化を支援しています。

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